お家モンテ【縫い刺し】
【1】縫い刺しのお仕事について
はじめまして。
つばめの家スタッフの佐々木と申します。
不定期とはなりますが、我が家のお家モンテについて綴っていこうと思います。
お家モンテをしてきた中で私が思うことや、失敗したこと、
幼児期にお家モンテをしっかりしてきたことで
小学生になってどう影響を及ぼしているかを綴っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。
私の息子が「つばめの家」の教室に通い出したある日、直線の図案を縫うお仕事をしてきました。
直線の図案を縫うまでには、息子なりの道のりがあり、目打ちで只ひたすら穴を無数に開けただけの作品や、
一縫いして終わった作品、糸を通す穴を間違えて直線に縫えていない作品…
直線を最後まで縫うまでに沢山の途中経過の作品がありました。
モンテッソーリ教育での縫い刺しのお仕事はただ縫うだけではなく、実は奥が深いお仕事と言えます。
まず、縫い刺しのお仕事をする前に小さな物をつまんだり、
小豆や水などの開け移しをして手や腕の筋肉、そして手と目の協応動作を育て、
その育ててきた筋肉や動作の集大成が縫い刺しと言えます。
また、縫い刺しのお仕事は目打ちで開けた穴を順番に表、裏に針を通していく忍耐力や
完成させる力も育ちます。
このように、縫い刺しのお仕事は本当に奥が深く、是非、お子様にやって欲しいお仕事と言えます。
【2】教室でも大人気の縫い刺しのお仕事を是非お家でも
教室でも大人気の縫い刺しのお仕事を是非お家でも楽しんで頂きたいと思い、
ぬいさしセットをつばめの家オンラインで販売しております。
つばめの家オンラインのオリジナルのぬいさしセットは、子どもにとって使いやすさを考え
セレクトした道具ばかりをセットした人気のお仕事です。
①縫い刺しの図案
当店オリジナルの図案となります。
縫い刺しが初めてのお子様にでも挑戦しやすい図案、楽しめる図案をご用意しております。
図案は子どもが手に取りたい、やってみたい、と思わせる可愛い図案をご用意しております。
②紙質と紙色
一針一針縫っていく作業がやりやすいように紙の厚みや質感にこだわりました。
紙色も子どもたちにとって魅力的なきれいな色をそろえました。
③糸巻き
高級木材の桜の木を職人さんが丁寧に手作りした可愛い糸巻きです。
糸巻きに糸を巻き付ける練習としてもお使いいただけます。
糸巻に糸をきちんと巻く作業は、一見簡単なようで子どもにとっては
とても難易度が高い作業となります。
各々の手が違う動きをし、手と目の協応作業もあります。
このような糸巻のお仕事にも扱いやすい大きさや肌ざわりにこだわりました。
【3】お家で縫い刺しのお仕事をする時
息子が幼児期の時はお家でも縫い刺しセットをお仕事棚にセットして置いておりました。
我が家のお仕事棚には息子が今夢中になっているお仕事と
やって欲しいなと思っているお仕事をそっと置いていました。
常に息子の夢中になっているお仕事は何かを観察し、
今はもうしていないお仕事は潔く撤収したりと、
常にお仕事棚の環境設定には気を使っていました。
また、お仕事棚にお仕事を詰め込んで置いてしまうと、
雑然として魅力的に見えないという事をモンテッソーリ講師藤原から学び、
厳選したお仕事を整然と置くことを心がけていました。
そして、お仕事棚に置く際には、トレイなどにお仕事道具をセッティングして置くようにし、
一つのトレイに一つのお仕事が完結するようにして、
片づけるハードルを下げるようにしていました。
息子がなかなかお仕事棚のお仕事に興味を示してくれない時も多々ありましたが、
その時は、すぐに諦めるのではなく、何故興味を示してくれないのか観察し、考え、
お仕事棚の環境を整えての繰り返しをしていました。
息子が興味を示さないのには何か理由があると考え、その理由を自分なりに分析し、
環境を整えるという感じでしょうか。
息子が興味を示さない理由としては、
・お仕事棚が雑然となっていて、分かりづらい
・息子には難しすぎるお仕事だったため
・十分やり切ったお仕事だったため 等
モンテッソーリ教育の基本は、子どもの主体性を育てること藤原から教わりました。
この子どもの主体性を育てるために親が出来ることは、まずは環境設定だと思います。
【4】できあがった作品を飾る
❝子どもの作品を部屋に飾ってみる❞
という事を藤原から学んだ時から我が家では、息子の作品を部屋に飾るようになりました。
息子も自分の作品が飾られているのはとても嬉しいようで、
時には飾って欲しい作品を私に持ってきたりすることもありました。
このように出来上がった作品をお部屋に飾ることは、
自分の作品を認められたという気持ちが子どもの心の中に芽生え、
それが自信につながり、またこうやってお仕事をしたいという気持ちになっていきます。
【5】縫い刺しのお仕事から見える未来
縫い刺しを楽しんでやっていた時期は2歳から5歳位でしたが、
その楽しんでいた時期に思う存分やり切ったこともあり、
今現在は、縫い刺しをする機会がぐっと減りましたが、縫い刺しで得たものは大きく、
細かな工程がある作業や順を追ってやる作業なども苦にならず楽しんでやっております。
また、手先が自分の思うように動くことでどんな細かな作業や工程が多い作業も
楽しんで前向きにやっているように見えます。
そして、縫い刺しのお仕事で得た集中力や最後までやり切る経験は、
小学生になって自学ノートの学習にも活きています。
自分の興味のあるテーマを見つけて、それを調べノートに書く。
少し前の自学ノートの学習の時は、エジプトについて調べて書いていましたが、
色々な図鑑を見たり、エジプトから派生してピラミッドやナイル川についてと
調べたいことが次々に湧き出て、それを自学ノートに書いていました。
この時の集中力や自学ノートを完成させたことは、
幼児期に思う存分やり切った縫い刺しのお仕事が土台の一つとなっているように思います。
幼児期にやっていた縫い刺しのお仕事が
今になっては意味深いかけがえのないお仕事だったのだなと気づかされました。