モンテッソーリ教育では「本物」を大切にしています。
今は100均などで教材を作ることが流行っていますが、手軽にできることも大切ですが、選
ぶポイントとして「本物であるかどうか」がとても大切になってきます。

【1】本物を使う理由

なぜモンテッソーリは「本物」を大切にしているか。それは、幼児期の子ども達の感覚器官が豊かであるからです。
また、小学生低学年ではまだ緩やかに成長し、言語、感覚、空間的認識などの脳の大部分の完成に向かう大切な時期。
そんな時に、身の回りにある物の存在意義を肌で感じていくからです。

「鉄は冷たくてかたい。木はぬくもりがあって温かい。ガラスは冷たくて透けて見える。」
感覚の敏感な子どもたちは、五感を使って感じながら物と関わっていきます。

そして更に、「木は腐ってしまうけれど、土に還るものだ。」「鉄は錆びるけれどとても丈夫だ」と
物のをサイクルにも興味を持つようになります。

全ては宇宙からの素材でできています。
ですので、木のテーブルと椅子。
ステンレスのトングで陶器に入った器から豆をより分ける。
よく切れるステンレスのハサミでシャキシャキっと紙を切る。
そんな日常のものも できるだけ自然の物を使いたいと思っています。

つばめの家の教室では
自然の物は老朽化が激しく、時には素晴らしいプラスチック素材のものにも頼る時はあります。
でも、できるだけ子どもたちが使うものは自然の物にしたいと思い、教室も販売の道具も工夫をしています。

【2】花の水切りセットは机洗いにも使えます


机洗いは生活の分野の一つです。

・追加するもの

①トレー②水差し③バット④布巾はそのままにし、
石鹸とスポンジを追加します。

・机洗いの手順

①水差しに汲んだ水をバットに注ぎます。
②そしてスポンジを水の中に浸し、水をギューッと絞ります。※水が滴り落ちる音がまたきれいです。
③石鹸にスポンジをこするように付けます。
④机の上を滑らせるように、左から右に泡をつけていきます。
⑤下まで全部きれいに洗えたらスポンジをバットの中で何度もぎゅぎゅと握りきれいにします。
⑥汚れた水は捨て、新しい水を水差しからバットに注ぎ入れます。
⑦またバットの水にスポンジをつけ、水を含ませ水を切ります。
⑧泡をすくいとるように、左から右にスポンジを滑らせます。
⑨スポンジをまたきれいにします。
⑩汚れた水を捨てバットをきれいに始末して終わりです。

水差しも、バットも、生活活動では「洗濯」でも使えます。
本物は、様々なモンテッソーリの生活活動で使用してお楽しみください。

【3】生活活動のまとめ

まとめ:「モンテッソーリ教育の生活活動」
・花の水切り
・箒ではく
・手を洗う
・布巾を絞る
・机を洗う
・鏡を磨く
・靴磨き
・洗濯をする
・自分のお世話
・ハサミやノリなどを使う 等
があります。

つばめの家

プロフィール

藤原愉美/YUMI FUJIWARA

大学の時に初めてモンテッソーリ教育に出会い、子どもは人格者であり一人の人として育てる事の大切さを学び感銘を受けました。その後、モンテッソーリ幼稚園幼稚園・市立幼稚園小学校での勤務の後、モンテッソーリ教室「つばめの家」を開講し、約24年もの間モンテッソーリ教育に携わり、勉強と研究を重ねてきました。今後も家庭でできるモンテッソーリ子育てやおすすめなど発信していきたいと思います。

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