モンテッソーリ教育とお盆の役割
【1】モンテッソーリ教育とお盆の役割
我が家では現在中学3年生の息子が幼児の時から、必ずダイニングにお盆を置いていました。
モンテッソーリ教育では、何かしらの作業をする時に子どもが一人で作業できるように
トレーやお盆にセッティングします。
その理由は、
・一目で見て内容が分かるように
・自分で運んだり片づけたりできるように
・そしてその中で最後まで一人で完結できるように
モンテッソーリ教具などは絨毯を敷きそれを「お庭」として作業します。
子どもの視野は大人より狭く、広すぎると作業がしにくくなります。
でも小さな絨毯という枠の中で作業することで見やすくわかりやすく、
安心して一人でお仕事をすることができます。
机の上での作業では、トレーやお盆の中でお仕事をします。
お盆を机に運び、終わったらこぼれた水を拭いたり
ごみをほうきとちりとりで取り除き元の棚に戻したりします。
作業のものを乗せたお盆は重く、力が必要ですが腕の力を使って運びます。
ですので、幼児期や小学生の子どもたちにとって「お盆」はとても大切な役割があります。
∇一番下にまとめあり
【2】おもてなしの心を育てる
自分で作業ができるようになると、次は誰かのために何かをしてあげたい
という気持ちになるようです。
娘も幼児期は自分のために一生懸命お仕事をしていました。
モンテッソーリ教育では幼児期は意識が内側へ向き、
自分という個を育てるに対して集中します。
小学生になると、これまで作り上げた力を土台として、
周りの人へ意識が向き始めます。
そんな時に家族のためにお茶を淹れたい。
お友達におもてなしをしたいと感じるようになっていきます。
先日もずんだ餅を作って振舞ってくれました。
【3】お盆の販売に至るまで
つばめの家で人気の「お茶セット」
これまでは急須やお茶缶の販売はしていましたがお盆は非売品でした。
以前より「お盆も一緒に販売してください!」とご要望をいただいていました。
長年いろいろなお盆を試し、大きさ、質感、本物にこだわることなど
感覚器官の豊かな子どもたちに使ってもらうために必要な条件を満たすものでなければ販売できない!
とこだわりすぎてなかなか前に進めませんでした。
そんな時、物を大切にし、本物にこだわりのある京都の職人さんと出会い、
この度作っていただくことになりました。
緑豊かな場所で、空気の澄んだt¥美しい場所で一つ一つ丁寧に作ってくださっています。
木を選ぶところからこだわられ、木の良い部分を使っているのですが、
たくさんの方に手に取っていただけるようにとできるだけ安価で作ってくださることになり、
このお値段で販売することができました。
【4】初めて知った「スポルテッド」の木目

スポルテッド 木のお盆
今回は同じ木から「スポルテッド」の木目が出てきたということで
少しだけですが販売をすることに致しました。
SPALTED(スポルテッド)の英名は、”シミの付いた・傷付けられた”を意味します。
木材の中で腐食した部分でもありますので、一見避けてしまいそうな部分です。
しかし、欧米から新しい木の考え方(自然主義)が日本に伝わり、それ事体をデザインとする考え方が誕生しました。
スポルテッド材をあえて利用し、デザインする事が最近日本に伝わり、一部の人たちに大人気の木材となっています。
北欧に行くとスポルテッドでデザインされた雑貨がたくさんあり、
北欧人気の日本でもたくさん取引されているようです。
職人さんによると、このスポルテッドは
「運のようなもの。出るときと全くでない時があるけどね。
今回はたくさん出たよ!ラッキーだ!」と教えていただきました。
木材は今回の注文のために大きな木1本から切って使っていきます。
ですで今回このスポルテッドと杢が多く出たのはとても珍しいとのことです。
希少なため次にこのスポルテッドが出るかわからないとのこと。
我が家にもラッキーに肖りスポルテッドのお盆を娘のためにお迎えすることにしました。
たくさんの方に使っていただきたいので、
夏の間のみお得な価格で販売しています。
なくなり次第終了となりますので、お早めにお買い上げくださいね。
【5】今回のモンテッソーリ教育のまとめ∇
お盆の役割
・物を運ぶ
・作業の環境を作る
・物を載せる
子どもに与える力
・腕の筋肉を育て→いずれは手指の筋肉につながる
・お盆を運ぶ際に集中力と注意力を育てる
・自分最後まで始末する気持ちを育てる
・誰かのために思いやる気持ちを育む
子どもへの促し方
①まずは環境づくりが大切。
大人の使っているものを使うことに子どもはどこかで遠慮してしまいます。
ですので、購入した物はまず「これはいつでもつかってもよいからね」と伝えてあげましょう。
②そして置く場所を決めて子どもにも伝えます。
③もし使った後、片づけをしていなかった場合、「元に戻しておこう」「使った後はどうするんだったかな」
と後始末の大切さを必ず伝えてください。